異業種対談レポート#2【薬剤師×柔道整復師×技術者国家資格の受検講師×労働安全コンサルタント】

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資格試験も子どもの成長も、必要なのは●●力!

今回から参入の、柔道整復師の佐々木 純氏は、NPO法人 鎌ヶ谷スポーツクラブ「 KAMAGAYA SC 」にて、「かけっこ教室」などスポーツを通じて地域の夢を実現する活動とともに、健康コンサルタントとして民間企業にも出向する人気講師です。
技術者関係や施行技師に関する資格試験と、子どもの理解力を育むことには、ある共通点がありました。それは、ただ覚えるだけの「記憶力」ではなく、「発想力」を引き上げる というところ。

例えば、子ども達に対し、サッカーやラグビーの練習メニューをあたえるのは、日常的によく見る光景です。子ども達も、与えられたメニューを一生懸命にこなすことでしょう。しかし、ゴールを決めるためにパスまわしを指示されて練習することや、トライを決めるために「ノーサイドの精神」を教えられることは、有用であるけれど、主体的とは離れた部分があるかもしれません。
そこで、佐々木氏は、子ども達に練習メニューを考えてもらうそうです。自ら率先し、その学び方(練習、習得の方法)を発案する ことで、より、幅広い応用力につながり、多くのハードルに打ち勝てる強さを磨くことになるのだと言います。
技術士試験合格コーチの森氏 も、同じく、論文や試験問題の解きかたについて、発想力を大事に向き合うそうです。

薬剤師も身につけるべき

薬剤師の私は、前述から2つの共通点を感じました。
一つは、薬剤師国家試験。昔は記憶力が欠かせない合格要素でしたが、今は、試験問題に数多く出される処方箋や検査値の読み解き など、発想力がないと解けないものになったという点。

もう一つは、現場に出てから更に、薬剤師は豊かな発想力が求められている、という点です。
服薬指導はもちろん、患者様のあらゆる不安要素を想定し、正しく安全な情報提供に務めます。薬局以外でおこなう情報発信や、当社のようなコンサルタント職でも、相手に主体性を感じていただけるような、運びや伝え方が重要 です。

かみ砕き解説が「置いていかれる」を解消する

子どもは勿論、大人にも理解力や行動力には 個人差がともないますよね。コーチングやコンサルタントとして、かみ砕いて解説する技術は、必要不可欠といえるでしょう。

佐々木氏は、子どもに対して、体幹の強さや下肢の筋力の重要性について語るとき、「片足ケンケン」「だるまさんが転んだ」などを例に解説するそうです。相手にとって、もっとも 分かりやすい言葉づかいと、体感しやすい方法 での解説に配慮すること。

労働安全コンサルタント の石原氏は、相手にとってリスクヘッジになるメリット・デメリットを例に、そこからかみ砕いて解説するそうです。
森氏は、イメージを絵にして柔らかいイメージで認識 してもらうなど、相手が理解できずに「置いていかれる」と追いめを感じることのないよう、配慮するといいます。

私も、副作用を説明するときは、感じやすい症状について、「モヤモヤ」「シクシク」「熱ぼったい」「ジンジン」などの擬音語をつかったりしながら、相手の反応(理解)に神経を集中して、話をすすめるよう努めています。

コンサルタントに欠かせない「現地点」の提示

学ぶ側、教わる側、頑張っている側からすると、今どの地点まできているのかを知ることは、その後のやる気に大きくかかわってきます。
例えば、富士山をのぼるにしても、何合目にいるから少し休憩をとろうとか、五合目まできたからそのあとの時間配分を考えようとか、マニュアルや経験があるなら分かるかもしれません。
しかし、資格試験や、子どもの発達について、皆にあてはまる、万能なマニュアルや経験則はありません。だからこそ、信頼できるコンサルタントやコーチがいると、効率的に進むのではないでしょうか。

コンサルタント業とは、今どの段階にいて、あとどのくらい頑張れるのか?、豊富な経験と柔軟な知見から、現地点に加えて、進みかたまで示してくれる人と言っても過言ではありません。

コンサルタント業の突破口|まとめ

まことに新進気鋭(しんしんきえい)な講師の方ばかり。
オンライン対談で、その活気と根幹の想いを知ることは、とてもありがたい機会です。一見、畑のちがう国家資格者どうしが、コンサルタント業について語りあうと、なんとも興味深い共通点があるもの。

その理由はきっと、私たちコンサルタント業が、「対物」業務ではなく「対人」だから なのでしょう。IT技術の加速する現代ではあっても、人の心を動かすのは、やはり人であってほしい…、そう願うのは悪いことでしょうか?

これをご覧いただいてる方が、素晴らしいコンサルタントと出逢えることを、心から祈っております。


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この記事を書いた人

曽川 雅子のアバター 曽川 雅子 株式会社リテラブースト代表、薬剤師

大学卒業後15年間の薬局勤務を経て独立。
多彩なシーンで検体測定室のプロデュースと、エビデンスの確かな記事の執筆提供を中心に活動中。「ここで聞けて良かった!」というお声が原動力。

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