検体測定室の9割以上(およそ1,600件/2020.9月時点)が、薬局やドラッグストアなどに常時、設置されています。
また、イベントで期間を決めておこなうものは、薬局やドラッグストアのほか、ホームセンターや大型量販店、地域の健康イベントなどでも、見かけることが多いのではないでしょうか。
ビジネスシーンにも検体測定室を
年1回のドラッグストアショーを除き、「ビジネスマン」の多く集まる、交流会やセールスピッチ会場では殆ど見かけません。
一番の理由は、検体測定室の認知度そのものが低いからでしょう。
2014年から、衛生検査施設以外で申請された検体測定室において、血液検査が可能になりましたが、その数は(常設)目標値5,000件の半分も達していません。
これには、開設できる医療系資格や設置準備など、知識や経験がないと難しいといった理由があげられます。
つまり、薬局などを日常的に利用していない人にとって、知る機会がとても少ないのです。
一方、多くの人の目に触れ、日常の大半を過ごす場所はどこでしょうか?
その答えが「ビジネスシーン」です。より多くの方々に周知される場で、展開することを必要課題とし、取り組んで参りたいと思います。
薬局だけでは足りない?
驚くかもしれませんが、検体測定室の運営では試薬などの費用を考えると、その場ですぐに、利益が出るものとは言えません。
さらに、資格保有者とその技術研修、受検者(血液検査を受ける人)の対応にかける時間、備品管理なども必要です。
日常業務の多忙な薬局では、これらの業務を併行することに難しい面もあるでしょう。
しかし、検体測定室の認知度が上がり、一般の方々から多くの要望を受けることとなれば、これらの解決となる糸口がみつかるかもしれません。
まずはその土台を企業側に創り、企業の人財力を向上させるものとして認知度を上げること。
弊社のこの活動が、民間企業から地域の薬局へ、身近な相談窓口として繋がるきっかけとなれば嬉しいかぎりです。
企業の健康を支えるビジネスマンと共に
今回のイベント「検体測定室inピッチ交流会」では、企業内で従業員様のヘルスリテラシー(健康に関する理解や分析などの能力)を引き上げる、検体測定室の活用法についてアピールしました。
ピッチ(営業活動や提案などでおこなう短いプレゼン)登壇なさったビジネスマンの多くが、検体測定室を初めてご承知になるなど、意味のある普及活動であったと感じております。
3日間に渡り、「肝機能・中性脂肪・随時血糖値」が7分間で一度に測れる検体測定室も運営し、体験をもって、ご理解を深めていただくことも出来ました。
測定された方々からは、
「これほど簡単に健康管理ができるなんて!多くの場に普及させてほしい!」
といったお声を頂戴し、安心を共有することの喜びを、強く感じました。
そして、ピッチ登壇枠は、3日間で計47枠!
様々な専門家である登壇者の方々から、「知って得する」ビジネス情報を健康に絡めて、熱く語っていただきました。
様々な職種と交流をおこなうことが、自己研摩につながるということを、ひしひしと感じる3日間でした。
COVID-19感染予防を考慮した開催方法
検体測定室のイベント型件数は、新型コロナウイルス感染症拡大予防もあって、その数は一時、激減しました。
そこで、今回のイベントは、リアルに加え、オンラインのハイブリットとすることでクラスターとならないよう、配慮しての開催です。
ZOOMを使って会場とオンラインを繋ぎ、常時、換気をした環境で密にならないようにするなど、オンライン上では見えにくい、細かい部分で多くの試案や検討もありました。
実は、ここに、撮影やITに詳しい専門家が居合わせた訳ではありません。
ボランティアの実行委員会メンバーが、リアル会場のほか、ZOOM内では参加者の皆様を温かくサポートし、ピッチのインターバルではМCもおこなっていました。
このイベントは、メンバー1人ひとりの発想と、主体的で柔軟な対応力により、得られた成功です。
企画から集客といった一連の作業のなかで、落ち込む出来事も、正直いうとありました。メンバー同士の関係性を育むことは、どの業界であっても、どのビジネスシーンであっても、きっと、大切なことでしょう。
弊社は、このイベントで培った貴重で素晴らしい成功体験を、多くのお客様と共有できますよう努めて参ります。
この場をお借りし、温かく最後まで支えてくださった、知恵の場Project実行委員会のメンバー皆様、
登壇および傾聴参加くださった多くの皆様、
後援としてお力添えを戴きました株式会社エクスウィルパートナーズ様に、心より御礼申し上げます。
株式会社リテラブースト
曽川 雅子